ハーバリウムとは
「ハーバリウム」という言葉、皆さんは聞いたことがありますでしょうか?
最近では、フラワーショップをはじめインテリアショップや雑貨店などでも取り扱うお店が増えてきました。
「ハーバリウム」って、一体どういうもの…?
今日は「ハーバリウム」についてご紹介いたします。
ハーバリウムとは
「ハーバリウム」は、もともとは押し花など乾燥処理された植物にそのヒストリーや特徴が記された植物標本のことでした。
近年それが進化し、ドライフラワーやプリザーブドフラワーを特殊なオイルで満たし、鑑賞目的で製作された植物標本も「ハーバリウム」と呼ばれるようになりました。
「ハーバリウム」は生花とは違い、日光や水をあげたりというようなお手入れの必要はありません。
そのままで植物の美しい色合いを数年の間※ 保ち、楽しむことができるインテリアアイテムです。
※ご購入時の色合いを保てる期間は、使用花材や置いておく環境によっても変わりますが、約1~2年程度となります。
徐々に褪色していきますが、その状態もアンティークな味わいとして長くお楽しみいただけます。
中の花材は紫外線や熱に弱いため、直射日光の当たる場所はなるべくお避けください。自然退色が早まる恐れがあります。
花やグリーンを部屋に飾りたいけれどもいつも枯らしてしまう。。お世話いらずなので、そんな方でも安心です(^^)
リビングはもちろんのことキッチン、洗面所やトイレ、会社のデスクなど日のあたらないところでも
気にせずお好きなところにそのまま飾っておくだけ。植物を身近に楽しむことができます♪
液体に浸かった植物たちはどれも瑞々しく、どことなく輝いて見えます。
この液体は何?…水?と思う方もいらっしゃるかもしれません。
一般的なハーバリウムに使われているこの液体の正体、それは…ハーバリウム専用のオイルです。
オイルには取り扱いの注意点があります。今回はもう少しだけ詳しくご紹介させていただきます。
ハーバリウム用オイルについて
「ハーバリウム」に使用されるオイルは一般的に、ミネラルオイル(流動パラフィン)・シリコンオイルがあります。
<ミネラルオイル(流動パラフィン)>
流動パラフィン(ミネラルオイル)はベビーオイルにも使われる安全なオイルです。
価格が安いため、ワークショップや教室、ご家庭でお子様などとハーバリウム作りを楽しまれる方に人気のハーバリウム用オイルです。
流動パラフィン(ミネラルオイル)は引火点※1が低いものほど流動点※2が低く、引火点が高いものほど流動点が高くなります。
引火点が低いものは消防法上の危険物に指定されていますので取り扱いに注意が必要です。
逆に引火点が高いものは温度が下がると(氷点下にならなくても)白く曇ってしまい、寒冷地には不向きというデメリットがあります。
(凝固したり、白く曇った場合でも水と同じく温度が上がると透明に戻ります。)
<シリコンオイル>
引火点300℃以上、流動点マイナス50℃以下で化学的安定性のあるハーバリウム用オイルです。
低温下でも曇ることなく、また皮膚についても人体への影響もほとんどなく安心です。
ただし、シリコンはコーティング剤などにも用いられていますので、衣服など繊維質のものについてしまいますと落とすことができません。
また、テーブルや瓶などにつきましても家庭用の中性洗剤ではなかなか落ちないため取り扱いに注意が必要です。
※専用のクリーナーがメーカーから販売されているものもあります。
※1 引火点について…引火点とは気化したものが引火する値です。自然発火点ではありません。引火点が200℃から250℃のものは、倉庫などで1200リットル以上貯蔵されますと、消防法の危険物に該当するため、自治体への届け出が必要となります。
※2 流動点について…流動点とはオイルが流動する最低の温度を指します。温度が下がると水が凍って氷になる様に、オイルも流動点より下がると凝固します。また、流動していても流動点近くに温度が下がるにつれ、白く濁ったような「曇り」が発生します。
MiLLE MERCiS(ミルメルシー)でご提案している「ハーバリウム」はすべてシリコンオイルを使用しています。
ミネラルオイルよりも少し高価なものとはなりますが、安心で、酸化劣化や温度変化による変色がなく、より長く購入時の色合いをお楽しみいただけるものとなっています。
引火点、流動点…と少し難しい言葉がでてきました…f(^^;)
あともう1点、飛行機などで持ち運ぶ必要がある際にご注意いただきたいことが少しだけありますので、最後にそちらだけご説明させていただきます。
ハーバリウムの航空機持ち込みについて
航空機への持ち込みは基本的に、シャンプーやリンスなどと同様でスーツケースなどへ入れて預け荷物としてならば持ち込みが可能となります。(1個が500ml以内。最高2リットルまで。)
航空機にて輸送する場合、引火点等の安全性を書面で証明するSDS(安全データシート)の提出を求められる場合が多くあります。
SDS(安全データシート)とは粘度や比重、引火点、流動点といったオイルの情報とともに、輸送上の注意などが掲載されたものです。
ミルメルシーではお客様に安心してハーバリウムをお手元においていただけるよう、使用オイルメーカー発行のSDS(安全データシート)を公開しています。
預け荷物として持ち込み時に、保安検査官の方に中の液体について質問された場合は、このSDSに航空法(航空機輸送の法律)や、引火点の温度などの記載がありますのでSDS(安全データシート)を印刷してお持ちのうえ、保安検査官の方へお渡しください。
※万一の破損や液漏れに備えて、スーツケースにいれて機内持ち込みするときは、ビニール袋などに入れてほかへ汚損が広がらないようにご注意ください。
取り扱いがややこしそう。。?と思うかもしれませんが、そんなことはありません。
輸送などに注意が必要なだけで、基本的にそのまま飾って※お楽しみいただいて何も心配はありません(^^)
※オイルですので火気の近くは避けてください。
気軽に自然の植物を身近に置いて、その輝く魅力を楽しむことができる「ハーバリウム」。
自分のためにはもちろんのこと、プレゼントにもおすすめです♪
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お近くでハーバリウムを取り扱っているお店などがありましたら、ぜひ一度手にとってその魅力をご覧になってみてください。